よく、アダルトチルドレンはうつ病と極めて近いといわれます。実際、同じ精神疾患である場合も多いです
から、似通ってくる部分も多いはず。特に共通する部分としてはネガティブシンキング(マイナス思考)に
陥りやすいという点です。
他のページでも述べているように、アダルトチルドレンは発達障害と重複する場合もよくあるのですが、ア
スペルガー症候群や他の発達障害と関連がない場合にもネガティブに物事を考える方は多いです。もちろん、
あだち君がすべてマイナス思考というわけではありません。
ネガティブシンキングというのは、常に後ろ向きな事を考えるという事ではなく、「ネガティブに物事を考
えてはいけない」と捉えてしまう点なのです。どれほどポジティブに考える方でも「ダメなものはダメ」な
のですが、あだち君の場合は「すべてポジティブに考えなければならない」という思い込みが強すぎ、結果
的に自分自身を苦しめます。
ある程度であればそれは性格として、やや抵抗はあるものの、周囲に認知はされます。ところが、一定の度
合いを超えたネガティブさは、周囲から「この人は病気だ」と見なされることも多くなり、周囲からも人が
引いていくことに。
他の症状にも該当する場合がありますが、
★電車の中で笑い声が聞こえてきた時、それは自分に対しての嘲笑ではないかと疑ってしまう。
★自分が歩いている前を歩く異性が早足になったり方向を変えたりした場合、自分がストーカーだと思われ
ているのではないかと感じる。
★書店やコンビニで雑誌や書籍を見ていると、自分の周囲から人がいなくなり、自分が何か嫌な臭いを発し
ているにのではないか、と疑う。
★カウンセラーの中にも、何か記事があると「自分のことを書かれている」と思う方もいらっしゃいます。
こういった事を自然と考えてしまうのが、いわゆるネガティブシンキングです。これはうつ病の人に非常に
多く見られる傾向で、(従来型うつのケースです)幼いころからつらい生活を送ってきたアダルトチルドレ
ンにも同様の傾向が見受けられます。
これには、外見上のコンプレックスなども大きく影響します。たとえば
★背が低い
★太っている
★髪の毛が薄い・ハゲている
★口臭・腋臭・加齢臭
などがあります。
ただ、それ以上に『恐れ』が大きな原因とも考えられます。自分が醜く見られる、低く見られる事への恐れ
や不安を、アダルトチルドレンは過剰に抱いてしまいます。それが、ネガティブシンキングの根底にあるも
のなのです。うつとの共通点が多いのは、ある意味当然だともいえるでしょう。