過食と拒食
摂食障害は嚥下障害などの身体的な疾患ではなく精神障害に分類されます。機能的な摂食障害との区別
をつけるため中枢性摂食異常症とも呼ばれています。
厚生労働省の特定疾患(難病)に指定されている
ということから分かるように、この症状(特に拒食症)もカウンセリングだけで対応するのは困難だと
いえます。
摂食障害には過食症と拒食症があり、過食の場合は激しく飲食した後に嘔吐・下剤・利尿剤・薬物・過度
の運動・絶食による代償行為を行うことが特徴です。代償行為のないものは「大食い」とでも呼べるもの
で、特に問題はありません。
摂食障害はどちらも人間関係の問題などの心理的ストレスに対する耐性の不足や、社会適応性の未発達、
コミュニケーションの未成熟などが原因とされています。
過食や拒食行動以外にも、抑うつ症状や気分の変動、リスカや飛び降りなどの自傷・自殺願望行為・ア
ルコール乱用・不安障害・PTSD・パーソナリティ障害などを合併することも多くあります。学生の場
合、拒食から過食に転じると、不登校や休学の原因になることがあります。
(アスペルガー・発達障害との併発もあります)
摂食障害のカウンセリング
摂食障害が発生している場合、カウンセリングだけで対応することは困難です。(回復している時期に、
摂食障害になりにくい考え方や生活様式へと考え方を変えていく作業は可能です)
生命に危険がある症状ですので、発症した場合は設備の整った医療施設で、心のケアに重点を置きつつ
服薬とカウンセリングによってケアしていきます。
カウンセリングルームによってはカウンセリングのみで対応するところもあるようですが、やは
り危険が伴いますので、きちんとしたアドバイスができるところを選びましょう。
山手心理では、発達障害との併発が見られる場合が多いです。服薬治療を受けておられる方で、
じっくりと取り組める方・ご家族の協力が得られる方は一度お越しください。