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ベーチェット病・クローン病
比較的著名な難病解説
ベーチェット病・クローン病


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☆ベーチェット病

目、口、皮膚、外陰部の他、中枢・末梢神経、消化管、関節、血管をおかす全身性の疾患である。その他の膠原病と比べての特徴として、自然寛解がわりと多くみとめられることがあげられる。


本症に特徴的とされる症状で、疾患の初期に起こり、しばしば寛解・再燃を繰り返す。

  • 眼症状
    日本では、ぶどう膜炎をおこす代表的疾患の一つである。再発、寛解というこの疾患の特徴を最も適確に表現し、患者は突然視力がなくなったり、また改善したりということを直接的に自覚する。ぶどう膜炎があまり激しいと、肉眼で前眼房にたまる膿を視認できるという。
  • 口腔粘膜症状
    有痛性の口内炎が特徴であるが、一般的な原因によるアフタ性口内炎との鑑別は容易ではない。ほぼ全ての患者に出現する。
  • 外陰部症状
    外陰部、つまり陰茎や陰嚢、大陰唇などに潰瘍が出現する。これは特徴的で、しばしば患者が自らの病気を自覚するきっかけになったり、診断のきっかけとなる。
  • 皮膚症状
    本症に特徴的な皮膚所見がおこるというわけではなく、結節性紅斑、血栓性静脈炎、毛嚢炎様皮疹が合併する。結節性紅斑はしばしば病勢と一致して増悪、寛解を繰り返す。
    また、皮膚の過敏性がきわめて亢進しているのは本症に特徴的であり、しばしば髭剃り後に顔が真っ赤にはれると訴えがある。また、医療機関に受診し採血した後、針をさした部位が真っ赤に腫れ上がる。

皮膚症状など軽度の病態や寛解期にはコルヒチンなどを用いるが、生命に影響を及ぼす臓器病変(副症状にみられるもの)や重篤な眼病変などでは高用量のステロイドや免疫抑制剤を含む強力な治療を行う。一度臓器病変をおこした場合や特殊型ベーチェット病の場合は、寛解後も少量のステロイドを飲み続けることが多い(そうでないと容易に再燃する)。難治性網膜ぶどう膜炎に対し抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤インフリキシマブを使用することもある。

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☆クローン病

主として口腔から肛門までの消化管全域に、非連続性の炎症および潰瘍を起こす原因不明の疾患である。 本疾患における病変は消化管の粘膜から漿膜までの全層を侵し、進行すると腸管が狭くなる狭窄によって腸閉塞をきたすことや、腸管に穴のあく穿孔や瘻孔(ろうこう)、それらに膿が溜まった膿瘍ができることがある。潰瘍性大腸炎とともに炎症性腸疾患に分類され、また同様に厚生労働省指定の特定疾患のひとつである

個人差が大きく、これらの症状が必ず発現するわけではない。本疾患の病変は消化管全域に起こりうるため、その症状は多岐にわたり、それらが断続的にみられることがある。病変部位別に小腸のみに病変のある『小腸型』、大腸のみに病変のある『大腸型』、どちらにも病変のある『小腸・大腸型』に分けられ、小腸・大腸型が多くを占めている。病変タイプ別に『狭窄型』と『穿孔型』に分類することもあり、後者のほうが重症であることが多い。重症例と軽症例では症状が大きく異なり、また炎症が激しい活動期(増悪期)では症状も激しく、炎症の落ち着いた緩解期では症状も落ち着く。ただし狭窄、穿孔や瘻孔は非可逆性の病変であるため、必ずしも緩解期に症状が無くなるわけではない。

腹痛 
炎症やそれを繰り返すことによって起こる狭窄、また潰瘍によって高率でみられる。
重症例では腸閉塞、膿瘍、瘻孔や穿孔をきたすことがあるので重要な主訴のひとつであるといえる。
下痢 
一日に数回以上の下痢をきたす場合があり、QOLを損なうこともある。
かなり高率でみられるが、小腸型の患者や場合によっては便秘をきたすこともある点に留意すべきである。
体重減少 
栄養素の吸収を役目とする小腸に病変が起こるため、特に小腸型では栄養不良によって体重の減少がみられることが多い。
若年層に高発するため、成長が阻害される恐れがある。
その他 
発熱や全身倦怠感といった症状も多い。
また上部消化管に病変のある場合は下血が、下部消化管に病変のある場合では血便がみられることがある。
その場合貧血をおこしていることもある。
合併症 
肛門部病変はかなり多くにみられ、難治性の痔ろうや裂肛から本疾患が判明する例もある。
他に関節炎、虹彩炎、壊疽性膿皮症や結節性紅斑などの腸管外合併症を伴うことがある。

原因不明の難病であり根治療法はないが、多くの場合は緩解状態へ導入・維持することが可能であり、そのためには患者側の本疾患に関する充分な理解と、治療への協力も必要不可欠である。治療は主に腸管の炎症を抑えることによって症状を緩和し、QOLの向上を主目的として行われる。栄養療法(食事療法)や薬物療法といった内科的治療が選択されることがほとんどであり、外科的治療は内科的治療の望めない場合に限り実施され、その場合においても最終的には内科的治療が採られることとなる。なお本邦では食事療法のみか、食事療法と薬物療法を組み合わせることが多いが、欧米では薬物療法が主体となることが多いようである。


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