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多くの方が経験するのですが、嫌なことや予想していない失敗などマイナスの現象が発生すれば、気持ちが
沈んで元気も出なくなることになります。しかし多くの場合は一時的に気分が落ち込んだとしても、何か楽
しいイベントがあればその時だけでも元気になったり、時間の経過によって落ち込みの原因が解消されたり
すると自然に気が晴れてきます。このように、一時的で、日常生活に支障を来さない気分の落ち込みは、う
つ病には該当しません。
うつ病やうつ状態は、物事に対する関心や取り組む意欲がなくなり、何もする気が起こらない状態が一日中
ずっと続き、その状態が2週間以上にわたって続く現象をさします。また、「眠れない」「食欲がない」な
どさまざまな症状が発生してきますので、日常生活に支障が出ることが多くなります。以前はディスチミア
親和型・メランコリー親和型という分類もよく使われていましたが、新型うつなどの登場によってあまり使
用されなくなっています。
「うつ病が増えている」の背景には、
★
★社会・経済的など環境の影響でうつになる方が増えている 。
★うつ病の診断基準の解釈が広がっている。
★「薬に頼る」という風潮が広がり、病名をつけないと処方できない。
なく、非常に元気が出過ぎるような躁状態も現れる『双極性障害』(躁うつ病)と呼ばれるタイプもありま
す。この症状は単純なうつとは違って投薬治療が必須になります。躁状態を経験された方は、必ず医療機関
にご相談ください。
うつ病や抑うつ状態は、誰にでも起こりうる病気です。世界では人口の3〜5%の人がうつ病だといわれてお
り、この数字をあてはめると日本でも600万人以上の人がうつ病にかかっていると考えられます。(いつも
ながら大き目の数字になりますが)しかし、実際に治療を受けている人は、そのうちの25%程度とされる
ことから、うつの方のうち4分の3は適切な治療を受けていないというのが実情です。また、うつ病に悩む
人のうち何割かは一般の内科などを受診しているという調査結果もあります。(出せる薬も違ってきます)
うつ病は早期に発見して適切なカウンセリング(または服薬)で十分に改善可能な症状です。このため、本
人や周囲の人が早く気づいて、専門家による適切な治療を受けることが大切です。単純なお悩み(失恋や一
過性のミスなど)では話を聞いてもらっただけで楽になる場合もあるくらいです。
一般的には「急性期」(めまいがする・倒れそうだ)というケースでは迷わず医療機関へ。そうでない場合
はどちらでもかまいませんが、日本のシステムが「患者(クライエント)が治療法を選択する」という本末
転倒な状態になっていることが問題を複雑にしています。
「うつ」という認識があった場合でも、実際には他の要因が潜んでいることも多く、単にお聞きするだけの
カウンセリングや、症状を安定させるだけの投薬治療では改善できにくい場合もあります。症状が重くなる
と医師やカウンセラーへの暴言なども発生しますので、なおさら改善できにくいということになりかねませ
ん。
山手心理相談室では、「うつ」などというお客様の申告にかかわらず、本質的な状態を総合的にお聞きして
いきます。あまり症状が重くなってからお越しの場合は、お話をお伺いすること以外に手が打てなくなりま
すので、なるべく早期にお越しいただけるよう、ご家族の方なども含めて対応をお考えください。特に新型
(非定型)うつとは区別する必要があります。
うつになると、以下のような症状が現れてきます。
★うつうつとした重い気分が続く
★喜べなくなったり、頭が真っ白になり思考停止する
★むなしさ・絶望感・何事も悪いほうに考える
★決断できない・無気力・思考停止
★睡眠障害(不眠・早朝覚醒・眠りが浅い)
★食欲不振・過食・拒食
★倦怠感・気分の日内変動が激しい(朝調子が悪いことが多い)
★頭痛・頭重感
などの主として自律神経症状を感じるようになります。
新型うつ・非定型うつでは、これらの症状が該当しないことも多く、また「自分ではそれほど苦しさを感じて
いない」という特徴もあります。対応法が違いますので、十分注意してください。