アダルトチルドレン(AC)という言葉を耳にすることが増えてきました。カウンセラーのホームページでも
『アダルトチルドレン カウンセリング』
というキーワードが、うつ・不安という伝統的なものに代わって主流になりつつあります。
実際には、アダルトチルドレンという病名は存在しません。ですから精神科や心療内科で
『私はアダルトチルドレンでしょうか』
と質問しても答えようがないと思います。
医師によってはアダルトチルドレンの可能性を指摘をされることもあるようですが、割合でいくと少ないよう
に思います。
ACは1970年代の終わりに、アメリカで社会福祉援助などケースワークの現場の人たちが使い始めた
言葉と言われています。
もともとの意味は
「アルコール依存症の親がいる家庭で、親が親として機能しない機能不全の状態で育てられた方」
ということなので、病院に行ってもアダルトチルドレン(AC)という病名がつくことはありません。一般的
には両親や家庭環境に恵まれなかったため、こころと生活作法などに問題を抱えて育ってしまった大人たちを
そのように呼んでいるのです。
自分がアダルトチルドレン(AC)であることを自覚していて、具合が悪くなり病院に行ったらうつ病や不安症
あるいは境界性パーソナリティ障害などの診断名が付きます。あるいはパニック障害・と診断されました。とい
うようなことになります。
★機能不全の具体的なケースをあげてみましょう。
@条件付きの愛
何らかの条件が満たされないと、愛してもらったり、生活環境がよくならないケースです。親の言うことを
聞かないと、もしくは親が喜ぶことをしないと食事がもらえないという状態です。
そのため、親の機嫌がいつも気になるようになり、通常から気にするような癖がついてしまうため、子供は自分
の意見を持つことができなくなり、常に「親の欲求を満たす」ことを最優先とします。
A共依存
親によるの精神的な支配が続くと、子供は自分で主体的に物事を決めることが困難になり、誰かに支配してもら
わないと行動できなくなってしまうことがあります。
逆に親の方は、自身の面倒を見てくれ、何でも言うことを聞いてくれる子供に依存していきます。
これを共依存
と呼んでいます。