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精神科・心療内科が何をするところかということについて、勘違いをしておられる方も少なく
ありません。勘違いの内容は
・精神科医はこころの問題の専門家だ。
・精神科医は話を聴いて、感情を受け止めてくれる。
・こころの症状はクスリを飲まなければ改善しない。
・精神科医は症状に最適のクスリを処方してくれる。
というようなものですが、実際は
・精神科医はカウンセリングではなく病状の問診をしています。
・精神科医は脳の働きを探ったりクスリを判断する専門家です。
・精神科医はどんなクスリを出せばいいかを判断するために話を聴いてくれます。
同じような例としては、看護師があります。一般的には「白衣の天使」などと神様のように称賛さ
れることもありますが、実際には「こころに寄り添う」のではなく「身体をケアする」という役割
を担っています。なので、優しい言葉をかけてくれる場合でも、ケアに最適な言葉を選択している
のだと考えてください。むしろ「寄り添う」タイプの方では凄惨な事故現場からの患者さんをケア
することが難しいのです。
では、クスリとカウンセリングの効果がどう違うのかといえば、
・クスリは主として脳のハード部分に効果があります。
・カウンセリングは脳のソフト部分(こころ)に効果があります。
精神科・心療内科医の役割は、問診により症状に合ったクスリを処方することだと考えていた
だくとおおむね間違いないと思います。
また、整体・整形外科・神経内科などは脳の症状によって身体に出てきた影響に対応します。
残念ながら「精神医学に詳しいカウンセラー」や「カウンセリングに詳しい精神科医」はほとんど
存在しないというのが現実です。あくまで「多少の知識がある」というだけですが、それでも症状を
見間違うようなことのないレベルの(どちらで対応すべきか程度の判断)の対応が可能な方を選びま
しょう。