カウンセリングにもスタイルがあります
「カウンセリング」とひとくくりで言われていますが、カウンセリングはある意味「個性」ですから、カウン
セラーによってそれぞれ対応は違ってきます。その中でも基本的な分類は
★臨床系カウンセラー
病院や診療所に勤務し、(カウンセリングルームに医師が勤務することはないと思います)精神科医の指導
の下にクライエントさんと対応することが多いです。臨床心理士が多いのですが、医師の指導によって対応
する必要があり、「治療」向きとなります。
★ビジュアル系カウンセラー
カウンセリングそのものよりもテレビなどのメディア出演や講演会などを中心に活動するタイプです。この
場合臨床経験はどうしても少なくなるため、一部の”信者”の方以外には費用対効果は低いことがあります。
★開業系カウンセラー
病院や医療機関に所属せず、それぞれの特徴を生かして独立開業しているタイプです。臨床経験は豊富な方
も多いのですが、「傾聴することしかできない」「自分の得意とする手法を誰にでも勧める」ようなケース
もあり、玉石混合状態といえるでしょう。
一般的に日本で広まっているのは「傾聴」を重視し、カウンセラーの側からはほとんど介入することも、ク
ライエントの感情から何かを引き出すという手法も取らないスタイルです。
いわゆるロジャースなどの「来談者中心療法」をそのまま用いている方ということです。毎回傾聴するだけ
になりがちなため『何の進展もなかったのでいつの間にかやめてしまいました』というパターンでしょうか。
もっと大変なのが「説教療法」とでも呼べば良いのでしょうか。何を言っても「だからあなたは○○すべき」
という説教をするカウンセラーです。自分では認知療法あるいは論理療法だと思っているのかもしれません。
精神科・心療内科に行くと、たまに「傷病手当金がほしくて来たんでしょう」というトンデモな方に会うこ
とがありますが、これも同じようなものです。
実際のところ、今自分がどこにいるのか。何を気づき、何を感じているのか。その感情を感じるだけでも既
に改善に結びついています。その点を一緒に構築できるカウンセラーさんに出会えると良いですね。