適応障害とは、ある特定の状況や出来事(たとえば、昇進・転勤・結婚・同居・海外勤務など)が、当事者
にとってとてもつらく、職場や家庭などに適応できず、耐えられないと感じられることをいいます。
また、その不適応状態の持続によって気分や行動面にさまざまな症状が現れてきます。ストレス要因により、
日常生活や社会生活、職業・学業的機能において著しい停滞が発生し、一般的な社会生活が続けられなくな
ってしまうストレス障害です。
たとえば以下のような症状です。
*涙が自然と出てくる
*過剰な心配・不安・抑うつ状態
*突然怒りが出る・無謀運転や器物破壊行為
*焦燥感・食欲不振
*頭痛・腹痛・倦怠感・慢性的な疲労感
*不眠や過眠
*昼夜逆転現象
★ストレスとなる状況や出来事が明確な場合を適応障害と呼んでいるため、その原因から離れると症状は次
第に改善します。カサンドラ症候群も一種の適応障害だと言えるでしょう。
しかし、ストレスの原因(ストレッサー)から離れられない、あるいは取り除けない状況(原因が職場の上
司であったり、配偶者・学校の先生であったりする場合など)では症状が慢性化することもあります。
そういった場合は、カウンセリングを通してストレスフルな状況に適応する力をつけることも有効な治療法
ですが、実際にはカウンセリングどころではないストレスを受けることも多く、その場合は医療機関での対
応を考慮していただくことになります。
★どんな場合でも同じですが、症状を自覚したら、早めにカウンセリングを受ける事が大切です。カウンセ
リングだけで対応できなくなると服薬も併用するわけですが、改善も2段階にわたりますので時間を要しま
す。
適応障害がもたらす弊害
★成人の場合、職場などで強いストレスを感じるために職場に行くと体調が悪化する・集中力や判
断力の低下から仕事が思うようにが進まない・倦怠感が取れないといった現象が発生します。
★主婦の場合では、家事をする気が起きない・部屋を片付けられない・子供を放置するなどの現象
が起こります。適応障害という現象はストレスが原因であることが多いため、そのストレッサーを
取り除くと症状も回復する場合が多いのですが、配偶者の場合などは、難しいといえるでしょう。
適応障害と夫婦問題
★<適応障害>という現象はさまざまな形態を持ちます。上記のように夫婦問題、特にカサンドラ症候群は
その代表例でしょう。まず症状を引き起こしているストレッサー(夫・妻)に気付くかどうかが早期発見・
早期回復につながります。本人が健常者であった場合でも、パートナーの影響が強く・長期間にわたった場
合などはパートナーの症状をそのまま移したようになるケースもあります。
ミュゼでは多くの症状に対応できますが、病気(統合失調症や強度のうつ・境界性パーソナリティ障害など)
は対応できません。
そのストレッサー(ストレスの原因)の排除が可能なのか・可能ならばどのようにすべきか、もし不可能なら
ばどうするのかという設計図を一緒に描いていきましょう。
★特にカサンドラ症候群関連の場合、発達障害に理解がない(少ない)カウンセラーでは的外れな意見を伝え
ることもありますので、十分注意が必要です。
★ミュゼの
現実的(山手スタイル)カウンセリングは、この点を最も得意としています。選択肢をどれだけ探
し出し、一人一人に適合した改善方法を見出すことが大切なのです。